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■日常の疑問を経済学で考える (8/17/2008)
ロバート・H・フランク 日本経済新聞社 \1,800
夏休みの読み物として、ちょっと面白かったのでご紹介です。
タイトル通り、この本はさまざまな日常のテーマを、経済学的観点で説明してくれます。提示されるテーマは、「モノクロ写真よりカラー写真のほうが安いのはなぜ」とか「映画のチケットとは逆に、人気のないCDやDVDのほうが人気のあるものより高いのはなぜ「」といったごくつまらないものなのですが、それぞれについて真面目に経済学的観点で説明されています。その説明が決して難しくも高説でもないため、一つ一つ非常に納得して読めますし、数字の考え方やテーマのとらえ方を経済学的に教えてくれます。なにより面白いのは、その原理に従ってさまざまなビジネスが営まれていることであり、その原理を知ると、身近なビジネスの展開も読めるようになるかも知れません。
ということで、仕事に直接役に立つわけではないですが、高尚な暇つぶしに。
■ビジネス数字力を鍛える (8/17/2008)
グロービス著 ダイヤモンド社 \1,600
非常に素晴らしいという本ではありませんが、仮説の立て方を検証のためのデータ分析が少し理解できるのでご紹介です。
ご存じの通りグロービスは、MBA学校を開校するようなトレーニング企業ですが、その多くの手法は基本的かつ実践的なものを教えています。まさに米国のビジネスエリートが身につけ、コンサルタントと同じく実践で利活用する手法を教えているのです。この本は、物語仕立てで仮説の立て方から検証のためのデータ収集と分析について理解できます。コンサルタントがよく使う都合のいい数字の見せ方や、相手を説得するための論理とデータの表現方法など、比較的説明しにくいところをきちんと説明してくれています。
もちろんそれぞれの章ごとにベースとするストーリーが変わってしまうので、全体の流れがつかみにくいところ、それぞれの事例があまり適切とは思えない所などが散見されますが、それでもこういった考え方を学ぶには良い本かも知れません。
ということで、コンサルティングの基本である仮説設定・論理構築・データ分析などの基本を知りたい方に。