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■会社を変える不合理のマネジメント (10/12/2008)
ポール・レンバーグ ダイヤモンド社 \1,600
世界中には、同じようなことを考える人がいる、と久しぶりに感じた一冊ですのでご紹介です。
私の講座では、かならずお約束として「非まじめ」という考えを講座中持つことをお願いしています。多くの方は、さまざまな常識に知らず知らず縛られて、新しい発想や考えをできなくなっています。変化する時代においては、新しい発想や考えがブレークスルーの源泉になるのですが、これが難しくなってしまうのです。そのような状況から脱するため、常識を盲信することなく再考することをお勧めしていますし、これを私は「非まじめ」と呼んでいます。その非まじめの発想を、理論的かつ様々な偉人の言葉を交えながら説明しているのが、この本になります。
正直その内容のするどさ、私自身の考えとの一致度に正直驚きながら読みました。世界には、同じような考えをする人がいるものです。しかし私の説明よりも、ずっと理論的でかつ実証性が高いのがこの本ですので、極めて役立つことは間違いありません。当の私自身、いままで説明のつかなかったさまざまなことに、いろいろな角度からヒントをもらうことが出来ました。
本当に面白い本です。新しい発想を得たい方、ブレークスルーしたい方、必読!
■フリーコピーの経済学 (10/26/2008)
新宅純二郎、 柳川範之 日本経済新聞社 \2,800
非常に真面目な本なのですが、内容的に面白い部分があったのでご紹介です。
タイトル通り、現在のメディアコンテンツのデジタル化に関するコピー問題について論じた本です。読み物ではなくどちらかというと論文であり、非常に固い内容なのですが面白く読めました。音楽や映像など、ネット上には適法・違法を含めてさまざまなコピーが氾濫しています。正規コピー(著作権を保護したオリジナル:映画のDVDなど)の普及に伴い、一定の比率で違法コピーが出回るのは事実であり、それが正規コピーの市場を阻害するのか、本当に違法コピーはメディアコンテンツの発展を阻害する要因となっているのかを、さまざまな角度から論じています。
一部の考察内容にはやや納得いかない部分もありますが、それでも違法コピーを含めたフリーコピーが市場に与える影響をきちんと評価していますし、その根拠なるデータの提示も妥当に思われました。またネット上に存在するさまざまなコンテンツが、個人のデータ保管にどのような影響を与えているかという考え方も比較的面白く感じました。
ということで、メディアコンテンツのあり方を考えたい方に。