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■放牧経営
(11/23/2008)
木村勝男 幻冬舎 \1,300
ちょっとベタな内容なのですが、以外に面白かったのでご紹介です。
タイトルがセンセーショナルなのですが、この著者、ご自分の経営スタイルを「放牧経営」と呼んでいます。その意味合いは、のびのびと社員に活動してもらうということ。かつて厳しいマネジメントをした結果、破綻寸前までいったこの社長、マネジメントのスタイルを180度変更し、社員に自由に活躍させるマネジメントスタイルに変えたそうです。その結果、10年でそれなりの結果を残したようですね。(とはいってもメガベンチャーというすごさではないのですが)
内容としてはいわゆる経営論なのですが、これが結構正鵠を射ていて面白いです。ごく当たり前のことを列挙しているに過ぎないのですが、その多くが社員目線で書かれている点が面白く感じた理由です。俺はこんなに頑張った、というよりも、頑張れる社員を育てるためにどういう点に注意すべきか、頑張ったことが結果として残るためにどのような仕組みを作るべきか、そして頑張る社員を育てる(この著者の言葉で正確に言いますと、「育つ芽を摘まない」)ためになにをすべきか、ということが書かれています。マネジメント側の心得としても、マネジメントされる側としてどのように頑張るべきかということを知るためにも、この本は結構参考になります。
ということで、これからの会社と社員のあり方を確認したい方に。
■東大合格生のノートはかならず美しい (11/16/2008)
太田あや 文藝春秋 \1,000
一応私も大学生のため、気になった一冊なので買ってみましたのでご紹介です。
書店のベストセラーとしてこの本は随分評判になったのですが、タイトル通り東大生のノートの取り方をひたすら紹介した書籍です。正直合格者の経歴を見る限り、特殊な何かを見つけることは私には出来ませんでした。なぜなら紹介されている多くの方が一流中学、一流高校出身であり、もともと明晰な頭脳を持った人間のノートをピックアップしているだけに感じます。もしこのノートが能力を高めるのであれば、小学校時代からのノートが紹介されていれば説得力は上がるとは思いました。
ただし彼らの勉強方法という観点では、凡人の私には納得のいく部分も多かったのは事実です。つまり先生が黒板に板書した内容を模写しているのではなく、予習(復習?)の結果をノートに表現している点が共通しているところでしょう。すなわち、自分で考え理解した結果を表現しているのであり、その結果を反芻することで記憶量と精度を高めるという点は確かに理に適っています。
ということで、勉強の正しい仕方を学ぶということに興味がある方に。