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■勝間和代の日本を変えよう
(2/23/2009)
勝間和代 朝日新聞社 \1,500
正直この方の本はあまり好きでないのであまり読んでいないのですが、この本のタイトルに惹かれて購入したのでご紹介です。
私の夢は「日本を変える」こと。それと同じことを主張されていることに興味を持って読んでみましたが、比較的面白い本でした。女性差別から貧困まで、現在の日本の状況を元にさまざまな考察がなされており、比較的すらっと読むことが出来ました。これといって目新しい主張があるわけではありませんが、内容は論理的で妥当なものと思いました。特に女性の差別やジェンダーの問題については説得力がありましたし、考え方もよく理解できたように思います。
また下で紹介している大前さん同様マッキンゼー出身なので、日本のあり方に関する基本的方針が同じような結論になっている点はちょっと面白かったです。とはいえ私個人としては、大前さんの観点の方が日本・世界の両方の観点から論じている分理解しやすかったところはあります。逆に日本をきちんと考えたこの方の考え方も面白いとは思いましたが。
ということで、日本を変えるアプロチーを知ってみたい方に。
■「知の衰退」からいかに脱出するか? (2/23/2009)
大前研一 光文社 \1,600
また最近パワフルな主張を始めた大前大先生の本ですが、今度の本も非常にタイムリーで面白かったのでご紹介です。
タイトル通り、現代日本の抱える問題を、知の観点から考察しているのがこの本です。日本の政治、経済の衰退と混乱の背景にある、日本人の多くが知的な衰退に直面していることについて、さまざまな観点から立証した本です。現在の政治の混迷と、それを許している日本の状況、世界的経済不況の中でダントツにその地位を失墜している日本、世界の流れについて行けず、あいかわらず内向きなことしかできない日本、といったさまざまな日本を取り巻く状況を分析し、問題提起をしてくれます。その中で我々日本人が再生するために、どのような考え方や知的な補強をしていくかをわかりやすく教えてくれる書籍です。
もちろん大前大先生の本ですから、ややラジカルな表現がめだちますし、相変わらずの自慢と批判は多いです。ただその根底を流れる熱い気持ちや問題意識は本当に
大切だと思いますし、その切り口や着眼点の鋭さは一読の価値があります。私自身、この1週間をかけて再考しながら熟読しています。
ちなみに最後に紹介されている、一時有名になったS・ジョブスのスタンフォード大学の講演を久しぶりに見ましたが、やはり感動しますね。私も「Stay
Hungry, stay foolish」であり続けなければ...
ということで、弱ってしまった知を再検証し、再生の芽を探したい方に。