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Weekly report
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 May Fourth Week

 5月第4週目のWeekly reportです。

  先週の土曜日、親友の岡森氏が看板俳優をやっている扉座の「お伽の棺」を見てきました。ここの主催である横内氏も高校時代の同級生であり、彼とも旧知の仲です。岡森氏は昨年の風林火山で矢崎十吾郎役を演じておりましたのでご存じの方もいらっしゃるかも知れませんが、中年になってやっと芽の出てきた俳優です。ちなみにカルト的人気のある六角精児氏も、扉座の俳優さんで我々の一年後輩の演劇部員です。

 今回の芝居は彼らにとって再演のものなのですが、いつもの扉座の芝居とは違う趣の内容であり、かつ彼らにとって初めての海外公演を前提とした芝居でした。今回は帰国後の凱旋公演ということでしたが、帰国後すぐの日本での舞台ですから、岡森氏も相当にへばってましたが。舞台装置は至ってシンプルであり、音響効果やBGMは一切無く、照明もろうそくのみというものでした。唯一の音楽は、韓国の歌手の黄淑京嬢の正歌という宮廷音楽である歌だけでした。この芝居のモチーフとなっているのは「夕鶴(鶴の恩返し)」であり、鶴は異人だったという横内氏独特の脚本で演じられました。主演のキム・ナムヒ嬢は韓国の大学を卒業したばかりの女優の卵だそうですが、独特の存在感と役に憑依されたようなパフォーマンスで、素晴らしい演技でした。

 この芝居で面白かったのは、ナムヒ嬢の女の台詞が、ほとんど韓国語という点でした。片言の日本語の台詞はあるのですが、その大半の体から絞り出すような台詞のほとんどが韓国語であった点です。私は当然韓国語はわかりませんので、その内容は推測しかできません。しかしその絞り出すような台詞は、単なる台詞ではなく主人公の心の叫びのように私の心に突き刺さってきました。逆に片言の日本語は、主人公のもどかしさや伝わらない悲しさを悲壮に伝え、ただただ圧倒されるままに2時間弱を過ごしました。ひさびさにこんな素晴らしい芝居を見ましたし、もう一度見てみたいと思った芝居は、横内氏の芝居といえども久しぶりでした。(愚者には見えないラマンチャの裸の王様は、もう一度見たいと思いましたが...)

 この芝居で感じたことは、異国の文化の理解とコミュニケーションの難しさでした。一見何気ない異国の習慣や品物が、実は悲しい歴史から生まれ受け継がれてきたものであることを強く感じましたし、その気持ちを伝えるのに言葉がいかに重要であり、その言葉が伝わらない故の誤解がいかに悲しいかを感じました。まさに国際化の始まった我々は、島国独特のおおらかさを改め、異国の文化を理解し異国の方と一生懸命コミュニケーションをしなければならないことを、改めて考えさせられました。

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 今週面白かった日経産業新聞の記事は、以下の通りです。

・日の丸腕時計 再起動 機械式駆動装置のETA社供給制限
・電子付箋 情報共有可能に 管理工学研などソフト改良
・焼き物の炉で光学部品 ヤマキ電器
・複合機 情報漏れ対策加速 マル秘書類を自動判別 富士ゼロックス、暗号化も
・2本のはし連結し安定 広島・呉17社 障害者・高齢者向け
・レクサスの高級感 精密金型で支える ニッコーインテック
・広告読めば通話無料も プリペイド型閲覧料で減額 フィリピン携帯最大手スマート
・ホンダ カブ進化でタタ対抗
・携帯の液晶再使用 コスト、新品の1/3 ディーディーエル
・卵の殻割り巣立つイメージ 神保町シアタービル
・トヨタ QCもカイゼン 自主性薄れだし 「業務」と再定義強さの源泉維持

 さて来週は、どんな一週間なのでしょうか。