6月第2週目のWeekly reportです。
AppleのiPhoneが、いよいよソフトバンクから提供されることが決定しました。獲得競争を行ってきたDocomoは、シェア維持のための大事な一手を失うことになりました。
iPhoneのすばらしさは、やはりそのインタフェースにあります。従来の機械の都合を押しつけるインターフェースではなく、人間の感じるがままのインタフェースを実現したことが画期的です。携帯電話という観点ではなく、PDAを基本とするマイクロデバイスの新しいあり方を示した点が画期的なのです。5年前の私であれば、確実に購入する製品です。(現在は老眼のため、やはりフォントサイズに難点があり、購入を逡巡してしまいますね。)
日本では通信機能をぬいた「iPod
Touch」という製品が提供されていましたが、これに携帯電話としての通信機能を持つことは、無限の可能性をかいま見せてくれます。昔私は、「”PHS
+ PDA + CCD”という製品が発売されれば世の中が変わる」という仮説をたてたことがありますが、それを最新の姿で実現のがiPhoneですね。PIMとしての基本性能を持っているだけでなく、音楽デバイス、映像デバイスとしても機能します。携帯電話と違い大きな記録容量を持っている点も非常に魅力的であり、これを定額の通信サービスと組み合わせると、世界中の音楽・映像コンテンツを無限に楽しめることになります。GPS機能やワンセグもやがて対応するでしょうから、自動車の簡易GPSとしても十二分に機能します。
さらに画面の大きさとその操作性は、それ以上の可能性も見せてくれます。この上でビジネスコンテンツを流すのであれば、かつてのPDA以上にビジネスシーンを変えるのは必定でしょう。おそらくソフトバンクは、それを利用したシームレスサービスを計画していることとは思います。どのようなコンテンツをどこと提携して提供していくのか、これを予想するのはビジネスの観点でも非常に面白く感じます。
Appleのことですから、日本販売に向けて新世代のiPhoneを提供する可能性もあります。購入の是非は別に、どんな機能を実現して我々を驚かせてくれるのか今から楽しみです。
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今週面白かった日経産業新聞の記事は、以下の通りです。
・プリントゴッコ販売終了 1000万台商品ITの波に沈む 理想科学
・真空式トイレ”日本縦断” 新幹線・バス シェア9割 五光製作所
・障害撲滅へ開発改革急ぐ システム大手
・ADM製CPU スパコンで主流に 優位性の維持は難しく
・小学校にも読み取り機 「パスモ」で安否確認
・在庫情報遠くから把握 日本コカ・コーラの自販機への商品補充
・可動式ホーム柵 山手線の全駅に
・原油高 マグロ消える? 「燃料高騰で赤字」各国休漁へ
・ヒヤリ運転 映像記録 オリックス自動車
・"鎖国"終えたNEC 台湾の年金システム受注
・「ジャガー」買収手続き完了 タタ自、ブランド再建 課題
・ドコモ「落選」 「iPhone」ソフトバンクに販売権
さて来週は、どんな一週間なのでしょうか。