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■「へんな会社」のつくり方 (7/26/2009)
近藤淳也 翔泳社 \1,575
デジタルネイティブを調べているうちに出会った「はてな」という会社の本ですが、面白かったのでご紹介です。
ご存じの方は多いサービスなのでしょうが、私自身は不勉強でまったくこの会社のことを知りませんでした。インターネットサービスである「人力検索」というサイトを提供しており、yahoo知恵袋のように多くの方の協力で疑問を解消するサービスを提供しているようです。現在はそれを足がかりにさまざまなサービスを提供されている会社で、その創業者が著者の「近藤淳也」氏です。
内容は本当にデジタルネイティブそのものであり、私の常識では想像もつかない考えを述べられています。はてなという企業の紹介をベースにさまざまなサービスに関する考えが示されているのですが、本当に面白く感じました。特に変化する世の中では、完成したものを提供するよりも利用者の善意を信じて成長させるべきという考え方は、今後のプロジェクト管理の観点で整理し前向きに考えなければならないヒントを示していただいた気がします。
ということで、デジタルネイティブの実例とその実例を知りたい方に。
■デジタルネイティブ―次代を変える若者たちの肖像 (7/26/2009)
NHKデジタルネイティブ取材班 日本放送出版協会 \693
最近興味を持っている”デジタルネイティブ”に関する本ですが、非常に面白かったのでご紹介です。
この本の背景となっているスペシャル番組によって、日本でもデジタルネイティブという言葉が普及しました。デジタルネイティブというのは、生まれたときからITが存在する若者達のことです。1980年代生まれがこれにあたりますが、特に85年以降はその傾向が色濃くなります。それまでの人間とは違いITに関する心理的障壁がありませんし、ITに関する姿勢や考えもまったく異なります。逆にそれ以前生まれの人間が常識と思うような事項を理解できず、彼ら独自の考え方をもつ世代です。私自身は新人研修によって多くの若者と出会ってきましたが、この数年の変化を説明するキーワードを探していました。どうやらそれがこのデジタルネイティブという言葉で説明がつきそうですし、その深淵をきちんと探らないと、今後の人材育成や管理に大きな齟齬が出ることは予想に難くありません。
そういった意味で、現在の若者を説明するこの本は比較的面白かったですし、この言葉の意味を知る第一歩の書籍としてお勧めできます。
ということで、デジタルネイティブという概念と基礎を知りたい方に。