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「おもてなし」のIT革命  (9/6/2010) 

 田中達雄  東洋経済新報社  \1,600

 このところの私の研究テーマの一つである、「感性品質」についてきちんと書かれた書籍ですのでご紹介です。

 この本では感性品質を「おもてなし」と定義し、それを実現する手段としてユーザエクスペリエンスをあげています。前半はその「おもてなし」とはなにかを具体的に説明し、その中でユーザエクスペリエンスをどのように実現しているかを実例を持って説明しています。後半は「おもてなし」を具体的に実現する詳細なテクノロジについて紹介されており、その一つ一つの情報技術がどのような「おもてなし」を実現しているのか、それはどのような考えに基づいているのかを具体的に説明されており、初心者でも具体的なイメージがわきやすい内容になっています。

 私としてはやや概念や考え方の部分が少ないように思いましたし、紹介された技術もちょっとイメージが違う部分や考え方・観点の違いが気にはなりましたが、それでも今まで実現できていない新たな品質を知るきっかけには十分なると思われます。

 ということで、感性品質について基本を学びたい方に。

 

世界最強企業サムスン恐るべし!  (5/9/2010) 

 北岡 俊明  こう書房  \1,500

 サムスンという、知られていて知らない企業に関する本ですが、2005年の本にもかかわらず真剣に考えさせられる内容であったためご紹介です。

  リーマンショック後すっかり経済が立ち直った感のある韓国ですが、その中心企業の一つとしてサムスングループははずせません。このところこの本で知ったのですが、売上は日立や松下に肩を並べるレベルであり、利益率はNTTドコモと比肩するぐらいの高い収益性を保っています。その経営の本質が様々な角度から説明されており、日本企業の現状がなぜこのようになっているのかを解明するヒントがたくさん記されています。

 私の専門分野としては,人材育成に年額40億円もかけている点、ならびに採用や人事にトップマネジメントが必ず参加する点など、勉強になることが多かったように思います。機会があれば、一度本気でサムスンの研修現場を視察してみたい気持ちになりました。しばらくサムスンの学習をしてみようと思います。

 ということで、韓国の復興の原点を知りたい方に。