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スターバックス再生物語  (4/25/2011) 

 ハワード・シュルツ  徳間書店  \1,785

 スターバックス成功物語の続編ともいえるべき本であり、スターバックス・コーヒー創業者のハワード・シュルツの本ですが、本当に面白かったのでご紹介です。

 前作は創業から全米展開を終え、日本進出を成功させて次は中国、というところで終わっていました。まさに日本の多くの都市にスターバックスが展開を始めた頃に出版されており、コーヒーのおいしさとその背景の物語が非常に面白く、こだわりぬいたブランドの確立とビジネスのスピード感を学ぶ良い教科書でした。その後スターバックスは全世界に展開し、全盛期を迎えます。シュルツ氏は会長に退き、その拡大を見守っていたようです。

 しかしやがてビジネスの成長がこだわりを薄めてしまい、顧客の満足より投資家の満足にビジネスが向かったとき、スターバックスの凋落が始まります。その凋落の兆候をいち早くつかんでいたのはやはりシュルツ氏であり、その後シュルツ氏は陣頭指揮に戻り有名なリコンストラクションが始まります。その再生の物語がこの本であり、本当に面白い内容に仕上がっています。全盛期を過ぎたビジネスを立て直すことの難しさ、その中でいかにこだわりを大切にするか、またブランドを作り出している源泉は何かという、すべての企業が学ぶべきヒントが満載ですし、この変革の時代におけるスピード感の重要性を学ぶことができます。

 ということで、変革の時代における経営者の思いと行動を学んでみたい方にお勧め!

 

フレームワーク使いこなしブック  (3/1/2011) 

 吉澤準特  日本能率協会マネジメントセンター  \1,600

 最近はやりのフレームワークの本ですが、比較的よくできていたのでご紹介です。

  フレームワークとは、思考のための枠組みとこの著者は定義していますが、いわゆる思考の質や深さを担保するために必要となる思考方法のことといえます。とはいえ昔のコンサルの世界コンサルティングの世界では「ツール」とか「メソッド」という言い方をしていたものであり、何かを考えるためにはこういった道具を使うと、検討内容の妥当性を高めることができます。その思考に使われる様々なツールの紹介と、具体的な使い方を紹介したのがこの本となります。

 内容的には、これまでに知られた多くのツールを、1ツールあたり6ページほどで紹介しており、具体例も多いので非常にわかりやすい内容になっています。説明も簡潔で理解しやすいですし、具体的な使い方を目的別の章ごとに分けて説明しているので、どのような目的に使えるツールかも理解しやすくなっています。ただ一部の説明はツールというのはちょっと苦しいか、というものも含まれているので気をつけなければなりませんが。

 ということで、さまざまな思考ツールを理解のツールを学んでみたい方に。