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■振り切る勇気 メガネを変えるJINSの挑戦 (6/9/2014) 

田中仁 日経BP社 \1,470
最近この手が本当に面白く感じるのですが、今回もあたりだったのでご紹介です。
タイトルからおわかりになるとおり、この本は最近急伸している眼鏡ショップ「JINS」の社長である田中氏の著書であり、JINSの歴史とその裏にある想いを正直に書かれた本です。韓国の眼鏡の安さは私も驚きましたが、同じ体験をされたこの田中氏もなぜ日本の眼鏡は高いのかを知りたくなったという疑問の浮かび方が同じだったため、非常に興味をもちました。さらに当初は勢いで始めた安売り眼鏡ショップのビジネスモデルも、高い付加価値がないためにすぐに追従され赤字に転落したことは、ビジネスの基本を考える上でよいテキストのように思えます。その一方、苦境の中でユニクロの柳井氏と出会い、そこで浴びせられた沢山の質問と、それに答えられない経営者としての自分のあり方に大きな問題を感じたということは、経営者の端くれである私にも非常に身につまされる内容に思えました。
その後の発展とその裏にあるビジネスの考え方、その考えを実直に実施したことがウェアラブルコンピューティングのデバイスとなったことは、本当に今後のITビジネスを考えるヒントがたくさんあるように思われました。
ということで、眼鏡を通して付加価値の高いビジネスのあり方を学びたい方は、必読!
■マッキンゼー流 入社1年目問題解決の教科書 (8/6/2013) 
大嶋祥誉 ソフトバンククリエイティブ \1,365
ベストセラーなので読んでみましたが、大きな感動はありませんが普通に面白かったのでご紹介です。
この本はタイトルにあるとおり、マッキンゼーのもとコンサルタントの方が記した問題解決の本ですが、実際はコンサルタントとして上流工程を担当する際の知的フレームについて書かれた本です。私のITコンサルタント育成講座を受けた方であればまったく私と同じ感想を持たれると思うのですが、ある意味講座内でお話したようなコンサルタントとしてのモノの考え方がかかれており、大きなヒントではなく学んだことの確認には使えると思います。やはりどこのフォアームでも、まともな育成を心掛けているところであれば同じことを教わるわけですし、その当たり前のことを知っているか知らないかで、仕事の価値が変わるように思われました。内部の具体ネタも、私のお話と似ているところが多く、どこかで私の雑談が使われたのかな、と思わされるぐらい同じようなネタが使われています。
その意味で、今後上流を担当せざるを得ないSIerのSEやPMの方にとっては非常に参考になると思われますし、こういった考え方を用いないと上流工程は捌きにくいことがおわかりいただけると思います。
ということで、上流工程のモノの考え方を知りたいエンジニアの方に、お勧め。