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■君はどこにでも行ける (2/13/2017) 

堀江貴文 徳間書房 \1,404
ちょっと古い本ですが、興味深かったのでご紹介です。
タイトルからは解りにくいのですが、ホリエモン流の比較文化論であり、日本の現状を世界と比較して論じられている書籍です。相変わらずラジカルな記述が多いのですが、日本が素晴らしいという一方的な考えの危うさをきちんと突いてくれますし、世界のなかで今後日本はどうすべきかをホリエモンの視点から説明してくれています。
私も思いますが、日本は素晴らしい国ではありますが、それでも最近の若者はその素晴らしさを享受するだけで世界を肌身を持って知ろうとする意欲に欠けているように思われます。今世界はどのような状況であり、その中で我々はどう変わっていくかを考える視点がなければ、変化する中で生き残ることは難しくなります。「ゆでガエル」のたとえがあるとおり、日本の素晴らしさは過去の遺産であり、もう少しでそれを我々は消費してしまいます。となると、その後に素晴らしさが続くような積極的努力を我々は始めなければならない必然性を思い出させてくれます。
とはいえ全体の2/3のしめる世界訪問記は、グルメと女性の話が多くちょっと退屈ですが、それでもそれぞれの国の状況と今後を示してくれる点は面白いと思いました。
ということで、日本と世界の温度差とこれからのあり方を知りたい方はお勧め。
■生産性 伊賀泰代 ダイヤモンド社 \1,728
■自分の時間を取り戻そう ちきりん ダイヤモンド社 \1,620 (2/6/2017) 

さて今回は珍しく二冊同時に、となってしまったのですが、表裏の関係の面白い本が同時に発売されたのでご紹介です。
二冊の本の著者は、アルファブロガーとして大変有名なちきりん氏と、元マッキンゼーの採用担当の伊賀泰代氏です。ご存じの方も多いと思いますが、このお二人表と裏の関係にあります。つまりエンティティとしては一つということです。何を意味するか、おわかりですよね。そのお二人が同日に同じ内容の書籍を同じ出版社から出版した、という点が本当に興味深く感じました。
正直内容は両者ともほぼ同じであり、生産性を高めることの有用性を働く若者向きに書いたものと、企業の管理者向けに書いたものの違いがあるだけで、正直どちらか一つ読めばいいように思いました。面白かったのは、管理者向けのほうが文字数が少なく、説明もシンプルでわかりやすかった点です。企業人は勉強しないので、やさしくないと読まないと思ったのかな?この本を読んで、海潜亭開設以来近年やたら忙しいと感じだしたのは、生産性を高めてしまった結果だと今更ながらに気づかされました。
ということで、生産性の基本を知りたい方はどうぞ。ただし一冊だけね。